チャウダンスのトレーニングのため、2018年3月再びオリッサへ。
ブバネーシュワルでのトレーニング開始前、数日の空きができたので、マユルバンジ・チャウの本拠地であるオリッサ州のマユルバンジ地区を訪れました。
貧しい田舎の景色を眺めながら揺ら揺らバスに乗り、マユルバンジの首都バリパダへ。
誰も知らない街に降り立ち、知人に唯一勧められた政府のホテルへ。すると、インド人じゃなきゃ泊まれないとのこと。
どーするかなーと、とりあえずイレアナ先生が紹介してくれた文化庁の男性に電話。すると私のいるところまでバイクで迎えに来てくれ、まずは彼の働く文化庁オフィスへ。
女性ボスを紹介され、その後ホテルを手配してくれた。豪華なレストランが付いているシンプルだけど広く快適なホテル。でも田舎なので安い。
そして、チャウダンスの復興団体のボスの女性が色々助けてくれるとのことで電話番号をもらう。
彼女に電話をすると、パリパダで何がしたいか聞かれ、何でもアレンジしてくれた。
ホテルに毎日お迎えが来て、地理を全く知らない私を行きたい場所に連れて行ってくれる。なんて親切な対応!これもイレアナ先生の紹介のおかげ。
あと絶滅の危機にあるチャウダンスを志す新人は貴重な存在なのかもしれない。
現地でのチャウダンスの練習を見に行くこと、これが私の一番の目的だった。簡単に叶えられた。さらに憧れのダンサーがそこでその日たまたま教えていて、彼にも会うことができた。
毎回練習には10人近くのミュージシャンの生演奏が付き、沢山の太鼓の音が凄い迫力だった。まずは、女神バイラヴィへの祈りの楽器演奏から練習は始まった。
チャウダンス道場へ練習見学に連れて行ってくれた、道場の皆から慕われている元チャウダンサーの男性が、教えてくれた。
マユルバンジチャウダンスは、2つの流派がある。1つはウッタル・サヒと呼ばれ、バイラヴィ(怒りのシヴァの伴侶の女神)を信奉し、もう1つは、ダクシナ・サヒと呼ばれ、バイラヴ(怒りのシヴァ)を信奉する。そして道場の中にお寺がある。
私はウッタル・サヒに属し、訪れた道場には、バイラヴィ寺院があった。この事実にちょっと鳥肌。。。
話は遡る。2012年、ヴァラナシで女神カーリーのイニシエーションを授かった。実はその日儀式直前、直感的に「カーリーは私を踊らせる」と感じたのを今でもはっきり覚えている。歌に専念していた当時、そのメッセージを授かるも、とりあえずそれは横に置いておいて歌に専念し続けた。歌に専念しているならサラスワティのイニシエーションを受ければ良いのに、カーリーのイニシエーションを受けると決め、そこに迷いはなかった。
数年の時が流れ、本当に踊らされることとなった。カーリーの祝福は、全く予想しない形でやってくるという話を聞いたことがある。イニシエーションを授けてくださったグルからも、私の踊りに関して、”Kali is helping”と言われた。
そしてパリパダにやってきたら、道場にバイラヴィ寺院。バイラヴィとカーリーは同一であり、どちらもシヴァの伴侶の強力な女神。
バイラヴィ寺院があると説明された時は、うっわ、とちょっとビビり、辻褄が合い、もうお手上げだった。
そして、私が行った時は、2回とも神像前の扉がもう閉まっていた。また出直してきなさいってことでしょう。。