平成22年1月24日日曜日

Sarasvati Puja


1月20日サラスワティ・プージャがインド至る所で行われました。
サラスワティは音楽と学問の女神。楽器や書物を神棚に捧げ、音楽と学問にサラスワティの恵みを願います。街はたくさんの美しいサラスワティ像にあふれ、この日人々はグル、師匠を訪れます。

サラスワティプージャの日は、歌ってはいけないそうです。練習は行わず、祈りだけ捧げます。

朝9時からグルジの家でプージャ。花輪とフルーツを持っていき、みんなでグルジに続いてマントラを唱え、花を投げ、プージャをしたあと、古い生徒達がサラスワティに捧げる歌を歌いました。とても美しい歌で、いずれ習うのが楽しみ。



BHU(ベナレスヒンドゥー大学)でのグルジのプージャに行く。グルマと生徒4人で。学生を含めた約200人ほどの人が来ていました。
大きなサラスワティ像に、花や米や大きな火を捧げました。



シェンのグルジ、故Ashtosh Batacharyaの家でのサラスワティプージャコンサートへ。毎年恒例行事で、かつてRavi Shankarもここで演奏したそう。(40年ほど前のこのコンサートでのKante Maharajのタブラソロのレコーディング聴きました。凄かったです。。!)


サラスワティに向かって音楽を捧げます。シタール、南澤さん、タブラ、シェンによる Raga Marwa。

このあと女性のヴォーカル、そして最後がMohan Veena(インドのスライドギター)。Raga Rageshwari。美しくて涙が出る、素晴らしい演奏でした。




街中に巨大サラスワティ像がまつられます。
サラスワティ像の前、現代のインドでは、大音量でダンス、ポップミュージックが流されます。。。そして主に若い男の子達が激しく踊っています。



川に流れるサラスワティ。1年に一度この時期、人々はサラスワティ像をガンジス河に捧げます。

平成22年1月17日日曜日

The Art of Learning Classical Music

『The Art of Learning Classical Music』という記事をTimes of Indiaという新聞で読みました。

*インド古典音楽を学ぶというクリエイティブプロセスは、理性を超えた潜在意識に働きかけ、深い精神体験へと変わる。
*タブラのマスターは、音楽への洗礼の儀式として、生まれたばかりの赤ん坊の耳元で音楽をささやき、背中にリズムを刻み込むそうです。
*グルとの日々の関わりの中で起こる精神的なブロックの表面化と消滅など。Allauddin Khanという伝説的歌手は、この能力にもたけていたそうです。
*音階練習などの単調な繰り返しを地道に行うことの大切さ。繰り返しによる窒息が、創造性をかき立てるため。
*人間性が音楽に出る。良い人こそ、良い音楽家になる。なぜなら音楽は魂の鏡だから。
*最終目標は、聖なる川が内から流れるように、音楽がいつもなめらかに流れていること。毎日の朝の練習、瞑想、ステージの上、いつでも心の状態が一定であること。

日食

日食の日は歌わないようグルジにと言われたので、そうした。毎日歌う生活のなかで、1日歌わないのは変な感じでした。

午前中は、南澤さんシェンの練習を鑑賞。日食、昼間に月が出る日に、月の音色、Raga Chandrakauns。ひき込まれました。

そろそろ日食の時間ということで、外へ。ヴァラナシは、あまりよくわかりませんでした。南インドはとてもよく見えたそうですね。

ランチをしたレストランにあった新聞、Times of Indiaの『The Art of Learning Classical Music』という記事がとてもおもしろかった。インド古典音楽の奥深さがよく伝わりました。


久しぶりに晴れて暖かい日でした。ランチのあと川沿いを散歩。アッシーよりも上流のこのあたりは新しいガートできれい。ひろびろとして人も少ない。


ガートに腰掛け、川を眺める。白い鳥たちが、水面で遊んでいます。とても静かで平和な時間が流れていました。


アッシーガート。日食の日に沐浴をしようと、多くの人が訪れていました。


川沿いの菩提樹の木のまわりのお寺とたくさんの巡礼者。


木のまわりのリンガなど神様に、たくさんの花輪が捧げられていました。


街の様子。出店なども出て、多くの人でにぎわっていました。


神としての牛。貧しい人々に穀物を与えます。前日から多くの貧しい人々がガートにやってきて野宿していました。インドでは、日食の日に貧しい人に施しを与えるのはよいという言われがあるそうです。

平成22年1月13日水曜日

41日目


昨日、Mandra Sadhana(マンドラ・サーダナ)41日目でした。
Mandra Sadhanaは、夜明け前に行うドゥルパド声楽の練習です。夜明け前に1時間、低音を開発します。41日の行。

初めて41日を達成し、初めて1オクターブ下のSaに届きました。
Saまで届くのはまだ先だと思っていたので意外でうれしい。しかも最終日。41日の意味が前よりもわかった気がした。

あさっては日食。1日歌わないように、とグルジに言われた。

平成22年1月3日日曜日

2010年 迎春


あけましておめでとうございます。
インドでは、お正月の雰囲気はあまり感じられません。新年は4月だそうです。
ヴァラナシは大晦日から本格的に寒くなり、今もその寒さが続いています。でも来週にはまたあたたかくなるでしょう。

大晦日の午後、ガンジス河でボートの上、音楽を楽しみました。Vocal, Harmonium, Tabla, Tampuraなど、音楽家達が集まり、自由な即興演奏を披露してくれました。


かわいい赤ちゃんも加わり、至福の時を過ごしました。音楽のあとは沈黙をもって、ガンジス河に花とろうそくを捧げ、新年に向けて祈りました。


夜はKashika Music Hallで開かれたシタールとヴァイオリンのコンサートへ。多くの友人に遭遇。
シタールのSmt. Shrabani Biswasさんは、終始穏やかな表情で女性らしさのある美しい演奏をしてくれました。


ガンジス河沿いから眺める満月がきれいでした。


元日はいつもと変わらず、レッスンへ。インドではお正月は休日ではありません。
夜は、Hotel Gangs Viewでのドゥルパドコンサートへ。Ragesh & Vishalによる男性二人のデゥエット。パカワジは、Shrikant-jiと金子哲也さん。


今週は、ドゥルパド歴17年のShreeさんが南インドからきていました。お茶をしながらいろいろためになるお話をきいたり、レッスンの見学などをさせてもらいました。レッスンでは、一つのラーガについてここまで深く追究することが出来るのか!など、びっくりする瞬間も多々。また、中世に実在した聖人歌手の話など、レッスン後の会話も有意義でした。

『ラーガと親しくなること。ラーガの匂いまでわかるように。』という彼女のメッセージが印象的でした。