平成22年2月25日木曜日

Erotic Temple



タントラ芸術の最高峰とも言われるカジュラーホーのエロティック寺院を見てきました。


美 しい緑に囲まれた広い敷地のなかに、5つほどのお寺が存在します。ヴィシュヌ神のお寺、シヴァ神のお寺が二つ、女神カーリーのお寺、太陽神のお寺がありま す。そして全ての建築は、神々や、人の人生の様々な側面を描いた(エロティックなものを多く含む)彫刻で囲まれています。

どのお寺もまずはガネーシャ。

女神サラスワティ。


悪いものをお寺によせつけない守り神。


性行為をする人々のまわりを神々が囲みます。


となりでことにいそしんでいるカップルをみて、笑う像。


天井も手が込んでいてとても美しい。


美しく力のある樹々がたくさんありました。

シヴァ寺院。

自分の乳首をつまむ女性。


性エネルギーを頭上へ。ガイドさんいわく、最もハイレベルな技。


死の神Yaman。私はこの神様の音階を今歌っているのかあ、としみじみ。

ヨギ。


牛の神、ナンディ神の前で。グル姉妹、キアラとなおちゃんと。


キャ!と、目を隠す女性。

ほかには、こんなこともしています。説明はとくに必要ないでしょう。。




敷地の隣には、9フィート(約2メートル半)の高さの巨大リンガのあるお寺がありました。たくさんの地元民でにぎわっていました。お寺の中はリンガにかけた水でびちょびちょ。人がぎゅうぎゅう詰めで、リンガのまわりをまわりました。

Ekadashi, Holi begins...

昨日のEkadashiからHoli Festivalが始まり、満月まで続きます。Holiはカラーフェスティバルともいわれ、カラフルな色の粉や色水をかけあいます。何でもアリのワイルドなお祭りでもあります。

昨日は、Holiの始まりを祝う儀式がヴァラナシのヴィシュワナート寺院、通称Golden Templeで行われ、そのあとお寺の中でコンサートがありました。

その日レッスンに行ったとき、グルジから夜コンサートがあると聞き、お寺のコンサートというアイデアだけで向かったら、大変なことになっていました。

お寺に近づくに連れて、路上で全身真っ赤な人に頻繁に遭遇しました。何かがおかしい、、とわけがわからずお寺に入ると、お寺じゅう真っ赤!!真っ赤な人で埋め尽くされ、お寺の建築も地面も真っ赤。そして時折赤い粉が空から降ってきます。既に来ていた友人に事情を聞いてやっと理解。今日がHoliの始まりで、いまさっき儀式が終わったところで、お寺中真っ赤、みんな真っ赤で、お寺の近辺にも儀式に参加して帰るところの真っ赤な人々がたくさんいたのでした。
ヴィシュワナート寺院はバッグ持ち込み禁止で、カメラも携帯も全てお寺の外にあずけなければ行けないので、写真はとれませんでしたが、本当に非現実的な強烈な絵でした。

コンサートは、まず女性歌手のバジャンから始まり、サロード、そしてグルジによるドゥルパド。

コンサートが始まっても人々の興奮はさめやらず、Hara Hara Mahadev!!!のかけ声、叫び声が繰り返されます。全然聞いてない?という感じも人もたくさんのはちゃめちゃな状況でした。赤い粉は降り続き、バラの花びらも舞っていました。真っ赤なお寺でバラの香りに包まれ、お祝いモードと興奮に満ちた夜でした。ヴァラナシのこのシヴァパワーがたまりません。。。

平成22年2月24日水曜日

Maihar Devi


先週末マイハルとカジュラーホーにグルジ夫婦とグル姉妹達で、車でのショートトリップに行ってきました。

まずは、山の頂上にある音楽の女神をまつったお寺で有名なマイハルへ。マイハルは、Allauddin Khanという偉大な音楽家が住んでいた場所で、彼はこのお寺が好きで毎日お参りしていたそうです。
お寺は1063段の階段を上った山の頂上にあります。徒歩で片道役2時間、ロープウェーもあります。


お寺からの眺め。

たくさんの巡礼者が押し寄せます。


山の上のきれいな空気をすいながら、お弁当を持参してピクニックをする家族も多く見られました。



お参りを終えたあと、カジュラーホーへ向かいました。車での旅では、ところどころで美しい情景に遭遇します。頂上が平らな岩になった古い山。自然にこの形って不思議です。


Narmada河に沈む夕日。車をとめてしばらく眺めました。
虎の住む森を抜けて、カジュラーホーに夜到着。次の日、エロティック寺院へ。。。つづく。

ガンガにかかる虹


昨日はある友人が国へ帰る日でした。
彼を訪ねて宿へ行くと不在で、これも縁かと戻る途中、路上でばったり遭遇。インドはこういうことが多いです。
そして今回最後のガンガ散歩のあと、チャイ。
チャイを飲んでいると、晴れた空から雨が降ってきました。
もしかして虹が出てるんじゃないの?と再びガンガへ向かうと、なんと川の上にフルレインボー!おめでたい門出となりました。

平成22年2月23日火曜日

Uday Bhawalkar Dhrupad WS


Dhrupad MelaのあともDhrupad weekは続き、Ganges View HotelでDhrupad Malaというタイトルで3つDhrupadコンサートが続きました。

2月14日、Uday Bhawalkar (Vocal)、2月16日Pushpraj Koshti (Surbahar)、2月18日Nancy Kulkalni (Cello)。Nancyは私のグル姉妹で、チェロでドゥルパドを演奏する唯一の人です。


2月13日と15日は、Uday Bhawalkar氏によるDhrupad singing ワークショップが開催されました。

Udayさんは、歌が最高に素晴らしいだけでなく、言葉の一つ一つや、放つ雰囲気までも、柔らかく美しかったです。

Raga Rageshreeにのせた、音楽のサーダナに関するとても美しい曲を教えてもらいました。

サーダナとは、“practice with no expectation”。結果を期待せずにただ取り組むこと。
歌っているのは、”自分”ではない。全てのエゴはなくして歌う。
外側の世界ばかりを追い求めず、内へ目を向ける。
内に存在する魂をあらわにするために歌う。

ワークショップでは、誰もが笑顔で、本当に歌うことを楽しんで歌っていました。終わった後も、みんなしばらく至福に包まれていました。ハイになりすぎてちょっと困ったほどでした。。
そして、男性女性関係なく、誰もが彼に恋していました!(冗談じゃなく。)そんなパワフルで美しい人間に出会えたことに感謝しています。

写真は、グル姉妹なおちゃんとUdayさんと。

平成22年2月19日金曜日

Dhrupad Mela

Dhrupad Melaが2月10日から12日にTulsi Ghatで開催されました。インドの古典音楽の中で最古のドゥルパドが3日間夜通し演奏されました。毎年、Shivaratri、シヴァ神のお祭りの時期に重ねて開催されます。

夜7時頃から始まり明け方まで3日間、1日7組くらい、計20組くらいのアーティストが出演しました。

Ritwik Sanyal (vocal)
ラーガの深い知識を持ち、ラーガの特徴を繊細に表現することで定評のあるグルジ。多くの観客が集まり、Jogの世界に浸りました。

Uday Bhawalkar (vocal)
去年彼のコンサートを見て、本当に衝撃を受け、感動しました。今回も、果てしなく広がる美しい音の宇宙で、会場全体を包み込みました。今年初めて彼の歌を聴いた友人は、ただ涙が止まらなかった、と言っていました。彼の声にはそんな魔法があります。。

Wasifuddin Dagar (vocal)
パワフルな声で、Gamak(声を揺らすテクニーク)など、難しいものを凄い速さでなんなく歌い上げる姿に脱帽。


8歳のドゥルパドシンガー。大人顔負けの堂々とした態度で、ドゥルパド的なテクニークも織り交ぜつつ、立派に歌い上げてくれました。たくさんの観客が笑顔で彼を賞賛していました。


パカワジ(両面太鼓)ソロ演奏の最後に、お椀に水を入れて棒で叩く楽器が特別出演。パカワジとあわせて。踊りだしたくなるような素晴らしい演奏でした。


師匠を中心に、10代前半くらいの男の子達によるパカワジバンド。力強く叩き上げてくれました。


Dhrupad Melaと同時期に近くの会場、Durga Kundでもうひとつ大きなコンサートが開催されています。多くの人が二つのイベントをはしごします。
今年はこのコンサートに超有名なカヤールシンガー、Kishouri Amonkarがやってきました。会場は超満員。さすが美しい声でした。

平成22年2月17日水曜日

インドで結婚式


2月10日は、私のグルバイ(同じ師匠のもとで習う生徒)の結婚式でした。
インドに長く住むイギリス人とフランス人のカップルが、インド式の結婚式を開きました。

まずはお婿さんが馬に乗って、結婚式の参加者とともに街をパレード。


ドラム隊の演奏とともに踊りながら、ガンジス河沿いの結婚式会場へ向かいます。


祝福のダンスパーティを路上で楽しみました。お婿さんのご両親もノリノリでした!


通りがかりのインド人も混じって一緒に踊りました。ボリウッド風のパワフルなダンスを披露してくれるおばさん、そして、なんといっても、塀に登って踊っていた、このインドのマイケルジャクソン!が一番素敵でした。
(ちなみに次の日彼を通りで見かけたら、サイクルリクシャーのドライバーでした。)


結婚式会場にお婿さんが到着し、そしていよいよお嫁さんが真っ赤なサリーで登場。花輪の交換をします。


グルジも大きな祝福を送ります。


ここでプージャが行われました。


今日はシルクのサリーでおめかしです。 


シェンナイの演奏が楽しい雰囲気をさらに盛り上げました。とても幸せなパーティでした。


そしてこの日夜から、Dhurupad Melaがスタート!3日間夜通し続くお祭りが幕を開けます。

平成22年2月9日火曜日

Concerts in Varanasi

ヴァラナシは少し前まで寒かったと思ったら、急速に暑くなってきました。これからさらに暑くなり続けます。

先月何人かの大物インド古典音楽家がヴァラナシに来ました。


バーンスリーの大御所、Hari Prasad Chaurasia氏。Raga Yamanなど、美しい笛の音色に心休ませました。今ちょうどYamanをやっているので聴けてうれしかった。お年なので、あぐらはかかないで済むように、ステージは特殊な作りになっていました。椅子のように座って、その前の花が足を隠すようになっていました。良い工夫です。


Baha Ud-din Dagar氏。私のグルのグルの家系で、私のグルは彼が生まれた時に彼を抱いたと言っていました。貫禄がありますが、40歳くらいだそうです。ルドラヴィーナーは、古くから存在する今演奏者が非常に少ない楽器で、聴けるのは貴重な体験です。実際に彼のもとに習いにいった人の話によると、彼は朝4時から基礎的な音階練習をゆーっくり弾くという練習を、マスターとなった今でも続けているということです。Raga Bhupaliと最後にBhairavi。美しすぎました。。


パカワジの伴奏は、金子哲也さん。共演おめでとうございます!



Fazal Qureshi氏。タブラのスター、Zakir Hussain氏のお兄さんです。タブラソロ、そしてイタリア人シタール奏者との共演。


とても美しい会場で、ガンジス河沿いに建つ、元宮殿です。このような美しいところでマハラジャ達は美しい音楽を毎晩楽しんでいたのですねえ。



ドゥルパド声楽、Gundecha Brothers。兄弟で息のあったデゥエットを繰り広げます。Raga Makkaunsなど。静かに瞑想的に始まり、だんだんと表現が豊かに、エネルギーに満ちてきます。


どんどん盛り上がり、パカワジとの共演は、とてもパワフルでした。パカワジは、Srikant Mishra氏。Srikant-jiの吹き出す汗も、演奏の興奮をあらわしていました。


明日からShivaratri!シヴァ神のお祭りです。シヴァの住む街でもShivaratriはいつもマジカルでフルパワーです。徹夜必至の大きなコンサートが続く時期。楽しみです!