平成24年3月7日水曜日

ドゥルパド・メーラー 2012


2月17日から20日、ガンジス河沿いのトゥルシー・ガートで、ドゥルパド・メーラーが開催されました。今年は1日増えて、4日間夜通し、約50組の演奏を堪能しました。


初日の挨拶は長いからと、ゆっくり夕食をとっていたら、着いたときWasifuddin Dagar氏の歌がもう始まっていた。。Raga Yaman。ソフトなアーラープにはじまり、最後はいつものマシンガンのようなガマック(声の揺らし)を披露してくれました。


私の師、Prof. Ritwik Sanyalの演奏は、今年は特別に感動的だった。
実は、40年近く演奏を共にしてきたパカワジ奏者のShrikant Mishra氏が、今重病にかかっている。Shrikant-jiの愛弟子、テツさんを伴奏に迎え、最後にはグルジ自身が最近作曲した、Shrikant-jiの信じる神、ハヌマンの歌を歌った。同志への愛と、回復への祈りに満ちていた。




感動で涙する演奏もあれば、涙が出るほどおもしろい演目もあります。
お名前を記録するのを忘れてしまったのですが、この親子が最高!でした。特におじいさんのほうから1秒も目が離せませんでした。
1枚目の写真が基本姿勢で、2枚目がここから音が出る姿勢です。おなかのまえでこぶしを作り、雑巾絞りのように、声を絞り出していきます。最後は、マッチョでパワフルな息子さんとともに思いっきりSum!もう、最高、、、楽しすぎる。大好きです。
演奏後、息子さんは、もう少し歌いたかったようでしたが、その旨をお父さんに告げると、「ナヒーンナヒーン!」とばっさり斬られ、去って行きました。最後の最後まで楽しませてくれました。


この女性歌手、素敵でした。女性のドゥルパドもやっぱりいいなあ。


Betiya流派は、もうこの家族しか残っていないそう。かわいい子供達もきれいな声でお父さんと一緒に歌いました。


Pushpraj Koshti氏、Raga Asawari。私が習うDagar流派のスルバハール・マスター。いつも感謝の気持ちがわく、美しく素晴らしい演奏です。


最終日の第一演目に、グルジの他の生徒達とともに、私も初めて出演しました。
Raga Yamanのアーラープのリレーとバンディッシュの合唱など。この日はShivaratri、シヴァ神のお祭りということで、最後はシヴァの曲を歌いました。


ドゥルパド・メーラーの舞台に立てたことはとても光栄であるとともに、みんなで集まっての練習も演奏とても楽しかった。


こちらのPrem Kumar Mallick氏と息子さんの歌も、最高に楽しかったです。ドゥルパドもいろいろな流派がありますが、彼らの流派は、バンディッシュでのとても複雑なリズムのティハイが特徴的です。最後キマッたときが、ものすごく盛り上がる。といっても、ティハイの連続で盛り上がりっぱなしの超元気なステージ。誰もが楽しく元気になるような演奏でした。


Sayeeduddin Dagar氏。彼のステージもとても感動的だった。熱があり、肺もわるくされているそうで、声が以前より弱くなっていた。お歳ということもあり、歌う前に「今年が最後かもしれない」と彼が言うと、司会Rajeshwari Achrya氏が割って入り、いつが最後かは、私たちが決める!と強引ながらも心温まるコメントをした。歌っている最中も、自分の声が弱ってしまったのを嘆きつつも受け入れるような語りが入ったり、伝統を引き継ぐため、息子達に教えながら彼らに歌わせたり、悲しくも感動的な部分がいくつもあった。でも彼独特の絶妙な間はもちろん健在。本当に自然なありのままの姿だった。人生って美しい、と思わせてもらった。


メーラーの最後を飾ったのは、Uday Bhawalkar氏。3年前に初めて彼の歌を聴いた時、衝撃を受けた。音の宇宙に連れ去られた感じがした。今年は、みんな眠くてしょうがないなか、主催側、ひっぱりにひっぱって、朝5時に彼が登場。Raga GunkaliととてもスローなTeevra taal。シヴァの歌。美しくて切なくて渋くて、今年も本当に素敵でした。

本当に充実した4日間でした。ありがとう、ドゥルパド・メーラー!

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