平成22年11月29日月曜日

舞踏公演終了


横浜BankARTで開催中の大野一雄フェスティバルでの、大野一雄舞踏研究所研究生による公演が28日無事終了しました。

今回の3部構成の公演は、過去現在未来の象徴でした。

過去は、土方巽作の種子。発芽を待つ種子を、背中だけで田中誠司君が黒塗りで踊りました。舞踏の夜明け。

現在は、大野一雄先生の介護をし、今の研究所を築きあげた人たちが、踊りました。一雄先生がいつも座っていた椅子を運びながら入って来たあと、捧げる花となりました。

未来は、手をつないで円を創り、全員による満月。まわりのエネルギーを受け取りながら、全体の中で個性を生かし、ひとつの満月を踊りました。世界に起こる全ての喜びや悲しみを静かに見守る満月のように、静かに感情を表現しながら。

そして最後は、祈り、感謝を踊りました。大野一雄に、そして自分の大切な人に、観に来てくれた方々に。

花束のシーン、フィナーレは、明るくお祭り!

終わったあと、先輩舞踏家達から、とても貴重なお話を聞く。上杉満代さんからきいたお話。彼女のリハーサルをみて、内と外に同時に向かう器量に圧倒された。深い内面性を持ちながら、ときに観客を挑発するような艶かしさ。現在60歳とのこと、まったく見えません、美しい。。
それは年月を通じて培われたものだそう。若い頃,自分の内面ばかりの踊りをしていたけれども、それでも見守ってくれたお客様たちに、いつかは感謝の気持ちをこめて愛を踊ることができるようになる。
それはいつも普遍的な愛を表現した、大野一雄の教えだと言っていました。

写真は、大野一雄のドレス。今回の公演で着させていただきました。

0 件のコメント: